学校長メッセージ

「大分高専のホームページへようこそ」

校長 山口 利幸

 大分工業高等専門学校は、全国の国立高専51校の中でも数少ない県庁所在地にあり、大分市の中央部に近い明野の高台に位置しています。本校は、前回の東京オリンピックの前年の1963年に、5年間の一貫教育を通して大分県や日本の工業の発展を支える実践的技術者の養成を目的として設立されました。当初、機械工学科と電気工学科を設置し、4年後には土木工学科が設置されました。その後、科学技術の進展や社会環境の変化に対応して学科改組等を行い、現在、機械工学科、電気電子工学科、情報工学科、都市・環境工学科の修業年限5年間の専門4学科(本科)を設置しています。さらに、本科卒業生等を受入れ、より高度な専門教育等により創造的技術者を養成する修業年限2年間の専攻科を設置し、機械・環境システム工学専攻と電気電子情報工学専攻の2専攻を有しています。
 
 本科卒業後や専攻科修了後の進路として、学生の希望に応じて就職や進学を選択できます。産業界の期待を反映した高い求人倍率のもと、就職希望者のほぼ全員の就職を実現しています。工学の技術を更に深めるために、本科卒業後は大学3年次や専攻科へ、専攻科修了後は大学院へ進学できる道も開いており、国公立の大学や大学院に進学する者も少なくありません。本科卒業生や専攻科修了生は8,000名に上り、その多くが技術者や研究者として産業界、学界、官界と幅広い分野で活躍し、県内だけでなく日本や世界の産業・経済の発展に多大の貢献を果たしています。
 
 本校設立以来、約60年にわたり進展著しい科学技術や社会環境の変化に対応できてきた背景には、深く学問を究めた博士や先端の企業技術者を経験した教員が多く、多様かつ優れた教育研究力を有する教員により実践的な技術教育を行っていることが挙げられます。また、本校の教育等について、大学改革支援・学位授与機構による機関別認証評価や専攻科の特例認定、日本技術者教育認定機構(JABEE)による教育プログラムの認定を受けており、第三者機関による審査を定期的に受けることによって保証されています。

 本校が掲げる「愛の精神」の教育方針のもと、地域の特性を考慮して、農工連携によるアグリエンジニアリング教育と、防災減災に関する基盤知識とレジリエントマインドを兼ね備えた災害レジリエントマインド育成教育の二つの教育プログラムを設定し、全校あげて取り組んでいます。さらに、令和2年度より、高専機構の公募型補助事業「未来技術の社会実装教育の高度化(GEAR5.0)」マテリアル分野で採択され、複数の高専と連携チームを組み、新たな教育研究プロジェクトを開始しています。また、教員の専門分野における研究力を生かして、共同研究、受託研究や技術相談等を通じて、地域の課題解決に貢献しています。

 一方で、本校では、体育系、文科系などの課外活動も活発に行われています。各種のスポーツ、ロボット、プログラミング、英語プレゼンテーションなど、多くのコンテストに参加し活躍しています。特に、日本全国から回収して修理した足踏みミシンを東南アジア諸国の貧困層の人たちに無償提供し、現地に出向いて修理指導のボランティア活動を長年にわたって継続している足踏みミシンボランティア部の活動は、本校の誇る課外活動の一例です。

 本校には、留学生や女子学生が生き生きと勉学できる環境も整えられています。グローバル化や男女共同参画に対応した環境の整備について、今後も強力に推進していきたいと考えています。

 本校に入学した学生の皆さんが、充実した本校での高専生活を過ごし、優れた学力と総合的な人間力を高め逞しく成長し、社会に巣立っていけるように、本校の教職員一同、後援会や同窓会と密接に連携をとりながら誠心誠意取り組んでまいります。








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