JKA補助事業名:
室内作業衛生環境負荷低減と
省エネを同時に達成する集塵技術開発
省エネを同時に達成する集塵技術開発
補助事業概要:
金属アーク溶接等の作業は製造,建設等の幅広い業種で用いられており,モノづくり現場では欠かすことができない重要な技術である。一方で,近年,国は金属アーク溶接等の作業において発生する溶接ヒュームの処理に対して新たな健康障害防止措置を取ることを事業者に義務付けた。この規則改訂は関連業種に大きな影響を及ぼし,作業環境中の溶接ヒュームやスパッタ,粉じんの抑制対策は急務な課題である。さらに,溶接ヒュームなどは集塵後に室外に全体換気されるため,室内の環境維持のためのエネルギー消費量やコストが増大している。国の健康障害防止措置義務化に対応するために,多くの集塵機が開発されているが,溶接ヒュームを高効率に集塵し,かつ,集塵後の空気を室内排気してエネルギー消費量を削減可能なシステムは開発できていない。そこで,本研究では,ヒトに対する発がん性や神経機能障害,呼吸器系障害が指摘されている,溶接ヒュームや粉じんを高効率に集塵し,かつ,集塵後の空気を室内に排気可能な集塵装置の開発と,その性能評価の研究を行う。本研究の成果は,モノづくり現場の安全安心な職場環境の実現と,工場や事業所の省エネルギー化の推進に寄与することができると期待される。